2025年3月11日火曜日

革新的なPDUによるラック電力品質の向上

ラックPDUにおける先進的なイノベーション

エネルギー供給に対する懸念が高まる中、電力の安定性はデータセンターにとってますます重要な課題となっています。電力や電力不足に関する議論がメディアで取り上げられる機会はかつてないほど増えました。最近の報道では、新しいAIデータセンターの電力確保に注目が集まっていますが、データセンター内での電力品質、特にラックレベルでの品質に対する関心はまだ低いのが現状です。

Legrandは、データセンター内での配電と電力品質に特に力を入れて取り組んでいます。当社のラック電力ソリューション部門、製品管理担当シニアディレクターを務めるCalvin Nicholsonは、新たに問題が出現したことを明言しています。「私たちの多くは、データセンター内で電力品質が保たれるのは当然だと考えています。しかし実際には、多くのお客様がデバイスレベルやキャビネットレベルでの電力について、何らかの問題を目の当たりにします」

データセンターがインフラストラクチャの高密度化に対応するよう進化するにつれて、事業者が各ラックに搭載するハードウェアの数はさらに増え、結果としてプロセッサが増設されるようになっています。しかし、これにより、旧来型の配電方式に起因する新たな問題が発生し、電力品質に悪影響を及ぼしています。

「通常はスイッチモード電源を使用することで、デバイス自体が多くの高調波歪みの問題を引き起こしています。電力の種類、品質、場所に応じて各デバイスに高品質な電力が供給されていると考えることはできなくなりました」とNicholsonは述べています。

データセンター事業者は、ラックレベルでの電力品質に関する課題に直面しています。主な弊害の1つは、インテリジェントな電力モニタリング機能が備わっていない昔ながらのラック用配電ユニット(PDU)に依存している点です。これまでPDUは、家庭のデスクの下やテレビの後ろにある電源タップのように、無いと困るものの目立たないコンポーネントとみなされてきました。しかし、最新のデータセンター環境の需要に対応するには、デバイスレベルやキャビネットレベルで電力要件や品質をモニタリングできる、豊富な機能を備えたPDUが必要です。組織は現在、こうした課題に効果的に対処するために、詳細な分析を行い、特定のタスクを自動化できるPDUを必要としています。

LegrandのRaritanインテリジェントラックPDUは、そのための最適なツールです。この高度なPDUは、電力問題を引き起こしているアウトレットを特定し、波形データを収集して分析し、リモートで電力状況を監視できます。電力使用パターンのデータを収集することで、インテリジェントPDUは容量計画を支援し、過負荷を防止します。

Nicholsonは、サーバーを安全に設置するうえで、最小消費電力と最大消費電力の両方を理解することの重要性を強調しています。Raritan PX4といった次世代のインテリジェント配電ユニット(PDU)は、包括的な容量計画、環境監視、アクセス制御機能を提供します。当社のPDUは、配電システムで使用される電力計測および監視デバイスの要件を定めたIEC 61557-12規格にも準拠しており、以下の機能*を提供します。

  • 高度な電力品質の監視と測定。電力問題の原因をプロアクティブにトラブルシューティングし、PUE、CUEなどに最適化できます。
  • 全高調波歪み監視。電力負荷によって施設の電力にどの程度の歪みが生じているかを測定します。
  • サーキットブレーカーのトリップ解析。サーキットブレーカーがトリップする原因となったアウトレットと対応デバイスを特定します。
  • DCIMの統合。単一のコンソールから電力エコシステムを監視および管理できます。

*選択したモデルによっては、一部の機能は利用できません。

新しいRaritanインテリジェントラックPDUは、容量計画、ワークロード最適化、環境監視、物理およびデジタルアクセス制御、電力品質やアップタイム向上の取り組みに関する有益なインサイトを提供します。これらは、データセンター事業者がラック配電における将来の課題に対応しつつ、電力品質の問題を防止するうえで基盤となるテクノロジーです。

インテリジェントPDUが提供する詳細な電力データと高度な分析により、データセンター事業者はエネルギー使用を最適化し、ダウンタイムを回避し、将来の配電の問題に対処することが可能になります。こうしたインテリジェントPDUは、要求の厳しい現在のデータセンター環境において安定性と効率性を確保するために不可欠です。当社のPDUのメリットの詳細については、www.raritan.com/jp/pxをご覧ください。

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