2015年2月26日木曜日

データセンターにインテリジェントPDUを導入するメリットは?


インテリジェントラックPDUiPDU)は、ノンインテリジェントPDUに比べて明らかなメリットがあります。安定した電源をラックに供給することに加えて、リアルタイムの電力モニタリングを可能にし、さらに温度や湿度といった環境センサーからの情報もWEBブラウザやコマンドラインインターフェースからモニタリングできるからです。さらに、接続された機器ごとのリモート電源オンオフも大きなメリットと言えるでしょう。

最も重要なのはIT管理者や設備管理者の効率性や生産性といった重要な業績目標達成をサポートし、企業の環境イニシアティブに利益をもたらすことです。例を挙げてご紹介しましょう。
アップタイムと生産性の改善
電力のモニタリングがPDU単位で可能になり、自由に設定できる閾値をもとにメールやショートメッセージ、SNMPでアラートがあげられるため、IT管理者が問題を事前に認識し事故の発生を防ぐことができます。アウトレット単位の電源オンオフ機能で、サーバーやIT機器をリモートからWEBブラウザ経由で世界のどこからでもリブートできるため、アップタイムの改善と生産性の向上が実現します。
電力の有効活用
アウトレット単位で機器の電源オンオフができるインテリジェントラックPDUなら、設定した順番に機器の電源をオンできるため、大量に突入電流が発生することによるサーキットブレーカーの作動を防止できます。
必要な時のみアウトレットのプロビジョニングをすることで、負荷が重くなっている回路やトリップの危険性がある回路に機器を接続することを防ぎます。
キャパシティプランニングに役立つ情報
データセンターが 電力容量 不足になっているとしても、インテリジェントラックPDUによるアウトレット単位のモニタリングを利用すれば、IT機器の配置換えなどの調整で電力利用を最適化するための情報を得ることが出来ます。アウトレット単位のモニタリングは、安全のために変更が必要な機器の特定にも役立ちます。PDUレベルのモニタリングは、閾値の設定が容易なため、どの機器の電力容量が限界に近づいているのかを特定できます。データセンター内で配置換えを行うと目に見える温度変化が発生する可能性があるため、インテリジェントラックPDUでは温度などの環境データも管理できる機能を持っています。

電力とコストの削減に
アウトレット単位の電力モニタリングとトレンド分析によって、インテリジェントラックPDUはサーバーごとのパフォーマンスをトラッキングできます。たとえば、常にピーク電力の30%で稼働しているようなサーバーは仮想サーバーに切り替えてしまったほうが良いでしょう。リモートからの電源オンオフ機能によりフリーズしたようなサーバーやIT機器を現場に行くことなくリブートできます。ITラボや現場のネットワーク環境で使われている電源を就業時間外に落とせば消費電力量の削減や二酸化炭素排出量の削減が出来ます。
より「グリーン」なデータセンターのために
データセンターにありがちなミスとしてIT機器の過冷却があります。ラック回りが高温になるとIT機器の寿命が短くなり、故障につながるのは事実ですが、過冷却にしてもIT機器の延命はできませんし、エネルギーの無駄になります。環境センサーをインテリジェントラックPDU に付けることで空調機や加湿器の設定を最適化して効率を改善することが出来ます。たとえばアメリカ暖房冷凍空調学会(ASHRAE) では2008年に、推奨するデータセンターの温度範囲を拡張しインレット(低温)は18から20℃、アウトレット(高温)は25から27℃としています。インテリジェントラックPDUを介して送られる温度や湿度のデータを基に、設定温度を調節し、ラックごとの状況をモニタリングできます。

ラリタンのインテリジェントラックPDUについてはWEBサイトをご参照ください。

Greg More による20141113日の投稿より