2024年3月1日金曜日

データセンターの停電件数は減少するも、依然ダウンタイムのコストは甚大

データセンター事業者は、この数年間で停電の回数と深刻度は減っていると回答しています。しかしながら、非常に深刻な停電が発生した場合、依然甚大なコストがかかります。

2023年、過去3年の間に停電が起きたデータセンター事業者は55%です。これは2022年の60%、2021年の69%、2020年の78%に比べたら減少しています。なお、これは、Uptime Instituteが850以上のデータセンター事業者と経営者を対象に最近行った調査の結果です。

停電の深刻度も、若干低下しています。2023年、重大または深刻な停電を経験したと回答したのは10%で、これは前年の14%に比べたら減少しています。2023年の停電を経験した回答者のうち17%は、大規模な停電が発生したと回答しています。

非常に深刻な停電により発生するコストは、依然高額です。2023年、調査対象者の54%が、直近の大規模、深刻、または重大な停電によりかかったコストは、10万ドル以上にのぼったと回答しました。「Uptime Institute Global Data Center Survey 2023」によると、調査対象者の16%、つまりおよそ6社に1社が、100万ドル以上のコストが発生したと回答しています。

停電の主な原因は電力の問題

2023年にデータセンターで発生した停電の52%は、主な原因が施設内の電力の問題とされています。「大幅な電圧の乱高下や電力の完全停止などの重大な障害が発生した場合、ITハードウェアが許容できるのはほんのわずかな時間のみです」とレポートの著者は述べています。

停電の原因として、2番目に多いのが冷却の問題で、19%を占めています。しかし、冷却システムで故障や性能低下が発生した場合、数秒ではなく数分間は許容が可能だとレポートは述べています。その他に停電の原因として上位に挙げられるのは、サードパーティプロバイダーの問題(9%)、ハードウェアおよびソフトウェアの問題(8%)、ネットワークの問題(7%)です。

最近の「Network World」の記事の中のUptime Instituteの研究者の発言によると、多くのデータセンター事業者は、データセンターの改修を行い、冗長性を追加し、さらなる深刻な停電を防ぐためにリスクを特定しています。

「データセンターの設備が更新されることで、今後数年間は、日常的な運用に起因するデータセンターの停電は減少するでしょう。このような深刻で大規模な停電にはコストが伴うため、それを防ぐために多大な努力が注ぎ込まれています」、とUptime InstituteのチーフテクニカルオフィサーであるChris Brown氏は記事の中で述べています。

データセンター事業者は、電力と冷却システムに投資をし、冗長化を改善してきました。調査によると、2023年には58%の企業が電力の冗長性を追加し、61%が冷却システムの冗長性を改善したとしています。

Legrandは、ラリタンのインテリジェントラックPDUシリーズを提供し、高度な電力品質モニタリング、サーキットブレーカーのトリップ検査などの機能により停電を防いでいます。

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