2024年2月14日水曜日

データセンターのマーケットとして注目される米国中西部:新世代インテリジェントラックPDUが巨大クラウド企業にもたらす稼働率とコスト面のメリット

オハイオ州は、「The Heart of It All(すべての中心へ)」という州のスローガンの通り、数十億ドル規模のデータセンターへの投資活動の中心的存在であり、クラウドコンピューティングの運用を支えています。今後数年かけて行われるクラウドインフラストラクチャへの投資は、オハイオ州が米国中西部におけるテクノロジーハブとしての地位を築くための、同州の取り組みの重要な一歩となります。

Amazonがオハイオ州に投資したというニュースは、巨大クラウド企業による中西部地域内のデジタルインフラストラクチャへの投資の直近の例に過ぎません。その他、GoogleやFacebookなどがアイオワ州に投資を拡張する動きなどが報じられています。実際、かなりの割合のハイパースケーラーが、すでに中西部にデータセンターを構えています。なぜ巨大クラウド企業やクラウド関連企業は、こぞって中西部のデジタルインフラストラクチャに投資しているのでしょうか。主な理由は財務的利点に関連するものですが、一方で、この地域はランドアンドエクスパンドのメリットを享受できる多くの機会が提供されており、また涼しい環境やエコシステムが全体的に安定しているため、アップタイム中断のリスクを大きく抑制できるのです。

電力使用を最適化してコストを抑える

データセンターにとって、電力は生命線といえます。ラックでの電力使用が最適化されていないと、データセンターの運用は、運用コストの管理やサステナビリティの目標達成において失敗に陥る危険があります。Server Technology PRO4XやラリタンPX4などのインテリジェントラックPDUは、詳細な電力品質データによる電力使用の可視化をもたらします。

新規のデータセンター内でさえも、動作している機器が高調波歪みの原因となる電流波形の歪みを発生させ、本質的に電力品質の問題が発生しやすくなります。高調波歪みは、さまざまな面での運用の中断や、不要な電流、ケーブルの過熱、振動、デバイスの誤トリップ、エネルギー損失、その他の機器の誤動作や故障といった効率低下などを引き起こすことがあります。

ラックで重要な電力計測情報を可視化できるようにすることで、データセンターはフェールオーバー計画を改善し、デバイスの故障率を抑制し、機器の耐用年数を延ばし、電力消費を最適化できるようになります。例えば、PRO4XとPX4インテリジェントPDUの電力計測のピーク値、最大/最小値のおかげで、データセンターでの効果的な容量計画が容易になります。巨大クラウド企業やデータセンター運用責任者は、最も効率的な運用戦略を決定するために、ラックにおける重要な電力指標についての判断材料を必要としています。

コストのかかるダウンタイムを防ぐ

データセンターのダウンタイムにかかるコストは、数十万ドル、場合によっては数百万ドルにものぼることがあります。ダウンタイムの防止や抑制に関する問題は複雑ですが、データセンターは1つずつそれに対処しなければなりません。Uptime Instituteの年次停電分析によると、2022年に発生したデータセンター停電の44%が、電力に関連する問題であったことから、電力使用の最適化は重要な第一歩であるといえます。インテリジェントPDUが、電力使用の最適化においていかに有効であるかをご紹介します。   

高調波歪みが引き起こし得る問題や中断が特定された場合、実際の問題が発生する前にそれらを解決し、多大なコストのかかるダウンタイムを減らすことができます。画期的なPRO4XモデルとPX4モデルは、波形キャプチャを使用したサーキットブレーカーのトリップ検査機能を搭載しており、それによりデータセンターはサーキットブレーカーのトリップを引き起こしたアウトレットを正確に突き止め潜在的要因を特定することができます。さらに、波形電力の品質データのキャプチャ、視覚化、レビューを可能にすることで、同様の問題を予防できます。

さらには、インテリジェントPDUが建物管理やデータセンターのインフラストラクチャ管理システムに統合可能であるため、効果的に電力を監視・管理できます。PRO4XとPX4 PDUは、いずれもRedfish®、JSON-RPC、SNMPなどのユニバーサルなAPIを使用して既存のBMSおよびDCIMアーキテクチャと統合します。この統合により、システム全体をダウンさせることなく、モニタリングとアラートをセットアップし、アウトレットレベルに至るまで電力品質問題を特定し、解決が可能になります。

巨大クラウド企業のハイパースケーラーであろうと単一のデータセンターの運営者であろうと、また、所在が米国中西部であろうと世界の他のどこかであろうと、PRO4XやPX4のようなインテリジェントラックPDUを使用することで、コストの削減が実現するだけでなく、ダウンタイムの防止策やパフォーマンスの最適化に関する悩みも解消されます。中西部のさまざまな場所が提供するその他の経済的インセンティブを加味すると、そこにはデジタルインフラストラクチャの優れたROIを実現する公式を見出すことができます。

0 件のコメント:

コメントを投稿